誘引基本例

本製品は沖縄から北海道まで、様々な種類と作型のトマト栽培に導入されています。反復され蓄積されるプロの巧みな技術。解説内容は、多くの実践情報を基に、自在誘引の基本的な流れを紹介しています。

初期の誘引例

踊る生長部の仮止め例(二つの例)

※クリップ類の普及とともに一般化しています。

踊る生長部以外の樹は、フックに載せるだけの誘引

誘引勾配と樹の長さ

勾配によって、誘引する樹の長さは変わります。方針や状況に応じて、勾配が選択されています。

樹下ろし(移行誘引)

樹が吊り下げ線を超えると見込まれる場合、前もって樹下ろしが行われています。
フックに載せるだけの本誘引では、樹の勾配や位置を自由に変えられます。

下ろす樹(幹)は大フックへ収納

誘引の流れと樹下ろし

誘引全体の流れは、前期・後期。中間期と分けることができます。

それぞれの農園には、独自の誘引マニュアルが出来上がっています。

立体誘引の基本原理

空間利用と生育環境

誘引勾配の利点と弱点

タテ方向誘引:樹と樹の間隔を広く保てる反面、樹が短期間に作業域(手の届く高さ)を超える。

ヨコ方向誘引:一定の高さで作業を行える反面、樹が重なる。

●生育面に優れる勾配が、作業面では問題を抱える。その逆もあるように、それぞれの勾配には、利点と弱点があります。

●自在誘引の本装置では、生長段階(誘引方針)に応じて、最も利点を活かす「勾配」が選択されています。

生育と省力のバランス

●誘引は、生育面優先に偏り過ぎれば作業費超過に、作業面優先に偏り過ぎれば、収量不足に陥るリスクを抱えます。生育と省力のバランスを取り、双方を極める誘引は、高い生産性を実現します。

●自在な誘引は、業務作業に個性と創意を反映できる為、高度に進化した技術・技能が創出されています。

自由自在な誘引勾配

「樹をフックに載せるだけ」の本装置では、誘引勾配や樹の位置を自由に変えられます。タテ・ヨコ・ナナメ、上り・下りの多様な勾配が活用されています。